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毛をたずねて書籍外観毛をたずねて ~ 刷毛談義 ~第一編 ペンキ刷毛

[第13回] ペンキ刷毛

ペンキ刷毛のイメージ

我国にペンキが渡来したのは1854年である。ペンキはペリーが浦賀に再来した際、持参した様々な品物の一つであった。

当然、ペンキ刷毛も当時の職人にとっては初めて見る代物であったが、西洋人の持参したペンキ刷毛を見本に、これを分解などし、乏しい技術をもって、それを作る道具から、材料までを勘案して作り出したわけである。かかる創意のもと作り出されたペンキ刷毛や道具が、現代に至るまで盛んに複製・製作されている事を想起すれば、先人の偉大な功績を称えると共に、創意にあたっての苦心の程が並大抵でなかったであろう事が偲ばれる。

ペンキ塗装の主役は塗料であるから、刷毛は脇役にすぎないと思われるかも知れないが、刷毛製造業者たるもの、これをおざなりに製作するべきではない。塗料や用途に応じた最適な優れた刷毛を製作すべく、素材/製法など刷毛製作の研究は今後とも果てしなく続けられるであろう。

刷毛は消耗品であるから、如何に会心の出来の刷毛であっても、使用の目的が達せられ毛先が摩滅すれば捨てられてしまう運命にある。しかし、優れた刷毛であれば、使用者の手になじみ、使用者は使い慣れた刷毛に執着すら感じ、毛が摩滅し刷毛の寿命が尽きる限界まで使い抜いてもらうこともあろう。これこそ刷毛製造業者の本懐である。